前回は、なぜ「異議あり!」ビジネス用語集を作成したいのかの意図を説明しました。今回は、専門領域である「人材領域」で扱う予定の用語について聞いていきます。(聞き手:本体、話し手:折田ちなむ)
(本体:以下「本」)
人材領域では、「キャリア・オーナーシップ」、「リスキリング」、「人的資本経営」といったキーワードを扱うとのことでしたが、他にどういった言葉が予定されていますか?
(折田:以下「折」)
ありがとうございます。
他に、「コーチング」、「キャリア教育」、「マズローの欲求階層説」、「企業文化」、「OKR」、「キャリアビジョン」、「(個人の)パーパス」などの言葉を扱っていきたいと考えています。
本:
どのキーワードも、良いもの・必要なもの・トレンドのもの、という印象ですね。
折:
ええ。私自身もそうですが、多くのビジネスパーソンが、これらの言葉を「当たり前のいいこと」として受け入れていると思います。
例えば、「あなたの今後10年のキャリアビジョンを考えて」と会社/上司から言われて、「キャリアビジョンなんて考えられないよ」とか「そんなもの必要なの?」と頭の片隅で思いつつも、おおっぴらに反抗したら人事評価で損ですからね。
本:
自分も在籍した各企業で、3か月ごとの目標設定と1年~3年のキャリアビジョン・プランを作成させられていましたが、真面目に作成してましたよ。
折:
優等生さんなんですね。
まあ、日本の学校教育を受けていると、それが普通なんですよね。
ビジネス場面になっても、先生が上司/会社に変わっただけ。与えられたテストに対して、できるだけ100点に近づける解答用紙を従順に作成する、そんな能力は磨かれているでしょうね。
褒められたのではなく、けなされた気がしますが・・・。
まあ、とにかく折田ちなむさんは既存の人材領域で頻出のこういった言葉にご意見があるのですね。
折:
はい。ただ、全否定ではなく、オルタナティブな見方・視点を提示したいなと思っています。
会社・経営者・資本家のつくったステージ・ルールで踊らされるだけという事態は、できるだけ避けてもらいたいなと。
本:
なるほど。それではまた次回は、人材領域以外にどういったキーワードを想定されているか聞いていきたいと思います。
折:
わかりました。よろしくお願いします。
一般的に成功者やインフルエンサーとして認知されている方々へのアンチテーゼも、忖度なく発信していきたいと思っています。