J-WAVE「GRAND MARQUEE」(月~木16:00~)のナビゲーター・タカノシンヤさん。伝説的な「GROOVE LINE」の後番組ということで聴くことに最初は抵抗がありましたが(すみません)、実はムチャクチャステキな方でした。「(聞き手:本体、話し手:折田ちなむ)
タカノシンヤさんって誰?
音楽家×会社員(広告・コピーライティング)×ラジオナビゲーター
(本体:以下「本」)
タカノシンヤさんという方、初めてお聞きする方です。どういった経歴の方なんですか?
(折田:以下「折」)
私も2022年9月・10月に初めて知った方なので、J-WAVEのタカノシンヤさんについてのナビゲータープロフィールの記載をそのまま貼り付けますね。
音楽ユニット「Frasco」にて作詞・作曲・アレンジ、企画等を担当。
J-WAVE NAVIGATORS
Twitterの「すぃんや」アカウントではバズツイートを連発し最高でテキストツイートのいいね数が日本歴代30位以内にランクイン。
ライブではプレゼンのようなスタイルでMCを行う。面白法人カヤックにて広告の企画やコピーライティングも。持ち前の明るさで一人コントもたまに行う。
本:
へぇー!面白法人カヤックで働きながら、音楽もやられているんですね。
でも、これだけ聞くとですよ、シンプルに「音楽やコピーライティングのアートセンスがあるできる人」という印象しか受けないんですが。J-WAVEのナビゲーターなんて、相当な能力ないと選ばれないですよね?
折:
外形的な情報だと、そう感じちゃいますよね。私も特に興味を持って調べませんでした。
余談っぽくなりますが、2022年9月にJ-WAVEで20年続いた伝説的な番組「GROOVE LINE」(ピストン西沢さん)が20年の歴史に幕を下ろしたんです。(私は番組初期の時代、ハスキーな声の美人度偏差値90の秀島文香さんとのやり取りが好きでした)
その20年続いた「GROOVE LINE」は、J-WAVEらしからぬ破天荒な内容で独特かつ熱狂的な人気があった番組なんです。
その後継番組ということで、タカノシンヤさんの「GRAND MARQUEE」がやってきたのですが、テイストが全然違う(というかJ-WAVEらしい普通にお洒落な感じです)ので、私は全然聴いていませんでした。
なので、タカノシンヤさんについても、正直ノーマークでした。
33歳・社会人になってから音楽を始める
本:
なにがきっかけとなってタカノシンヤさんに興味を持ったのですか?
折:
Twitterを眺めていていたら、niewmediaさんの記事が目に飛び込んできたんです。
「社会人から始める音楽活動。タカノシンヤのカフェオレ理論と夢中力に共感」というキャッチコピーで、
「タカノシンヤさんって、J-WAVEナビゲーターの人だよな?」
「社会人から音楽始めたってなに?」
というところが気になり、早朝の4時くらいですが一気に記事を読みました。
本:
むむっ!それは「キャリア」や「オルタナティブな生き方」的に興味をそそりますね。
折:
ですよねー
懺悔すると、「J-WAVEのナビゲーターをするくらいだから、順風満帆でお洒落な人生を歩んできてるんでしょ」くらいに考えてしまっていました。
記事を読んで、「33歳から音楽を本格的に始めた」話も含め、ぜひご紹介したいなという2点をお伝えしていきますね。
生き方のカフェオレ理論
「30歳過ぎて音楽とか始めたんすか。やばいっすよ」と言われ
本:
一般的な世の中の感覚だと、30代になると「落ち着く・地に足をつける」べき、みたいな観念がありますよね。会社なら管理職になっていく、結婚したり子どもが生まれたり、というような。
折:
タカノシンヤさんは、33歳から本格的に音楽活動を開始されたようです。
時代・技術的にGarageBandなどのツールが豊富にあることが後押しになったということですが、それでももし私だったらと考えると、33歳のときに「音楽やっていくぜ!」とはできなかったなと思います。
家族・親族からも「腰を落ち着けて会社員として働きなさい。何を馬鹿なこと言ってるんだ」と諭されるのが目に見えるようで。
カフェオレ理論とは
本:
気になるんですが、「カフェオレ理論」ってどんな意味なんですか?初めて聞く言葉ですし、僕の好きなカフェラテと何が違うんですか?
折:
仕事と音楽を、「1:1のマインドで取り組む」、というタカノシンヤさんの考え方です。
あくまで「マインド(そういう心持ち)ということで、時間や報酬では考えないですよ、とのことです。
ちなみに、カフェオレとカフェラテの違いを参考までに。
カフェオレ | カフェラテ | |
ベース | ドリップコーヒー | エスプレッソ |
牛乳比率 | 1:1 | 1:4(牛乳) |
言語 | フランス語 | イタリア語 |
本:
ネーミングのセンスがいいですね!「アカデミック的」な堅苦しくもなく、「ビジネス的」な押しつけがましくもなく。
折:
そのコメントをいただいて、ほんとにそうだなって思いました。
似たような概念・言葉として、
「ワーク・ライフ・インテグレーション(仕事もプライベートも分けない)」や
「ライスワークとワイフワーク(お金を得る仕事とやりたい仕事)」
といった表現もありますが、なんだか響きとして陳腐な感じがして私は使わないんですが、「カフェオレ理論」だとスッと抵抗なく入りますよね。
村上春樹さんとタカノシンヤさんの共通点
- 本:
これからタカノシンヤさんのこと、要注目ですね。 -
折:
この記事を読んでから、J-WAVEの「GRAND MARQUEE」も愛聴番組に入りました。
「偉くなりたい」「有名になりたい」「稼ぎたい」が第一義ではなく、「好きなこと(音楽)を、自分が準備できたぴったりのタイミングで、年齢や社会的な立場などは横に置いて、自然な流れで取り組みだした」という部分が、ネイチャーでオルタナティブで素敵だなと思います。
そういえば、村上春樹さんも29歳(30歳手前)で小説家デビューで、それまでのジャブ喫茶・bar経営経験が下地になっていると思いますし、タカノシンヤさんも同じような会社員としての経験がベースにあるキャリアの歩み。
年齢や立場関係なく、その時々に目指す方向へ舵を切れる、そんな生き方が増えてくるといいなと思います。